鹿児島地方裁判所 平成5年(わ)270号 判決
判決主文
被告人を懲役一年六月及び罰金四、〇〇〇万円に処する。
この裁判の確定した日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。
右罰金を完納することができないときは、金一〇万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。
(罪となるべき事実の要旨)
被告人は、鹿児島市松原町二番一八号第六鶴丸ハイツ中央七〇六号室に居住し、同市樋之口町一〇番三二号日宝ファッションハイツ二一二号において「花いちりん」の名称及び同市山之口町七番四七号光洋ビル二階等において「花もよう」の名称でそれぞれゲーム喫茶を営んでいたものであるが、所得税を免れようと企て、両店舗の営業を従業員名義で行うとともに、ゲーム機売上の大部分を除外して計上する虚偽の経理処理を行い、さらに、同市易居町一番六号所在所轄鹿児島税務署長に対し、各営業名義人の経営であるかのごとく偽って、各営業名義人の所得として各店舗の収入金の一部を申告させ、除外した売上金を借名の定期預金等に預金するなどして、右両店舗から自己への収入の事実を隠蔽する方法により所得を秘匿した上
第一 平成元年分の実際総所得金額が九六、二四〇、四九一円で、これに対する所得税額が四四、〇二三、五〇〇円であったにもかかわらず、右所得税の申告期限である平成二年三月一五日までに前記鹿児島税務署長に対し、所得税確定申告書を提出しないで右期限を徒過させ、もって、不正の行為により同年分の所得税額四四、〇二三、五〇〇円を免れ
第二 平成二年分の実際総所得金額が一三九、八三一、二〇八円で、これに対する所得税額が六五、五七三、五〇〇円であったにもかかわらず、右所得税の申告期限である平成三年三月一五日までに前記鹿児島税務署長に対し、所得税確定申告書を提出しないで右期限を徒過させ、もって、不正の行為により同年分の所得税額六五、五七三、五〇〇円を免れ
第三 平成三年分の実際総所得金額が一〇〇、八五〇、八八六円で、これに対する所得税額が四六、二七五、五〇〇円であったにもかかわらず、右所得税の申告期限である平成四年三月一六日までに前記鹿児島税務署長に対し、所得税確定申告書を提出しないで右期限を徒過させ、もって、不正の行為により同年分の所得税額四六、二七五、五〇〇円を免れ
たものである。
(適用した罪条)
所得税法二三八条(一二〇条一項三号)、平成三年法律第三一号による改正前の刑法一五条、同罰金等臨時措置法二条、右改正後の刑法一五条、刑法六条、一〇条、二五条一項、一八条
(裁判官 若杉立身)